英語力の維持方法(海外業務から離れた後のネット活用法)

英語力
写真はイメージです。

英語力を維持する必要性(アラ還暦)

アラ還暦のサラリーマンです。

数年前までは、国内案件と海外案件の両方を担当していたので、案件に合わせて日本語と英語を切り替えて使用していました。その後、国内案件だけを扱う部門に異動となったので、仕事で英語は使わなくなりました。当時の英語力はビジネス英語初級~中級だと思います。

異動後に気づいたのが「英語力の低下」です。特にSpeaking とWritingは使う機会が激減したので、能力の衰えを実感しました(老化の要素もあるかもしれませんが(笑))。

今後も海外旅行や海外の友人との交流は楽しみたいですし、定年後の再就職先の選択肢が少しでも広がる可能性も考えると、英語力は維持したいものです。私なりに試してみた結果から、英語力維持に有効だと感じた方法をご紹介しますので、同じ境遇のご同輩の方々の参考になればと思います。

このブログが対象とする方

アラ還暦(60歳近辺)で英語から遠ざかった方、具体的には以下の事項に該当する方に向けたブログです。

  • ビジネス英語が初級~中級の方(だった方)
  • 現在は仕事で英語を使っていない方
  • アラ還暦の方で、あまり費用をかけずに効率的に英語力を維持したい方

英語Speaking力,Writing力の維持方法の結論

Speaking力 とWriting力の維持に効果的だと感じている方法は以下のとおりです。

  • Speaking:オンライン英会話(有料)を予習無しで受講
  • Writing:エッセイを作成してネット英文添削(有料)で添削を受ける
  • 3技能総合(Listening,Reading,Writing,):MOOC(公開オンライン講座)を受講する(無料、有料両方あります。Writing技能を使わない講座もあります。)

ネットゲームやコミュニティーアプリを用いる方法もあるようですが、アラ還暦の私には敷居が高く調査できていません。

英語力(Speaking)の維持方法

オンライン英会話(有料)受講の一択だと思います。ネットで検索すれば、オンライン英会話に関する紹介記事を多数見つけられます。多くのオンライン英会話では教材の中に「デイリーニュース」があるので、ビジネスパーソンの方にはこれを使用したレッスンがお勧めです。

POINT:予習をしない

私は、いくつかあるデイリーニュースの題名だけを見て、その日のレッスンで使用するニュースを決めます。事前にニュースの中身は読みません。

レッスンの冒頭で講師の方にどのニュースを使用するか決めてもらう事もあります。こうすれば教材の予習は不可能となり、「苦手な分野への対応力」も維持できます。(ビジネスにおけるランチタイムトーク力の維持になりますね。)

講師の方は外国人でなので、日本人とは異なる文化背景をお持ちである事は頭の隅に入れておく必要があります。レッスン開始後に講師にとってセンシティブな内容(政治、宗教、紛争等)が含まれるニュースだと判明した場合は、講師の方にその旨を説明して教材の変更を提案すると良いと思います。

不得意な分野のニュースなので教材の内容が理解しずらい場合は、講師の方に質問して教えていただきます。講師が選んだニュースの場合は、講師がその分野に詳しい場合があり、時には英語のレッスンではなく、ニュースの背景の解説でレッスン時間が終了する場合もありますが、これも楽しいものです。

POINT:単語や発音よりディスカッション重視

単語の説明や発音の矯正を丁寧に行おうとする講師に対しては、「単語や発音よりもディスカッションをしたい」と申し出ます。オンライン英会話では、レッスン中は講師を占有できますので、レッスン内容の希望を申し出る事にためらう必要は無いと思います。

POINT:お気に入りの講師を見つける

講師の方との相性も重要だと思いますので、お気に入りの講師を何人かストックしておいて、その講師のリピーター生徒になる事も効率的です。

英語力(Writing)の維持方法

英作文の添削(有料)を受ける事が最も効果的だと感じています。

仕事で英文メールを書いてきましたが、ビジネスの相手方は英文添削まではしてくれません。つまり過去に書いてきたメールが「適切な表現だったのか」かどうか確信がもてません。

適切な英文表現力の維持のためには、Nativeから作成した英文の添削を受ける事が効率的だと思います。Nativeからの、用語選択や言い回しのアドバイス、冠詞の誤りについての指摘はいつも新鮮で有益です。

これに適しているのが英作文添削サービスです(有料です)。「英文添削」で検索すれば、各種英文添削サービスを比較しているサイトが複数見つかります。

POINT:自由なテーマでエッセイを作成する

英文添削の具体的な内容は添削会社により異なりますが、ビジネス英語経験者であれば課題英作文方式よりも、自由英作文方式がお勧めです。エッセイとしての論理構成も含めてロジカルな英文作成力が維持できると思います。

POINT:英文翻訳ソフトの利用はスペルミスのチェックまで

私は、添削者にはスペルミスの指摘ではなくもっと高度な指摘に注力してほしいと思っているので、作成したエッセイは、ソフトを用いてスペルチェック(時制や三単現sのチェックも含む)を実施してから添削に提出します。

翻訳ソフトの力を借りるのはここまでとし、文章の表現や使用する単語については自分で考えます。ネット翻訳は、表現や単語の候補を探す目的で使用する事が良いと思います

POINT:エッセイを短時間で作成する練習も加える

海外の優秀なビジネスパーソンは、メールの返信が早いですよね。私のメールを受信したら、時差は致し方ないとしても、先方の営業日内に返信が返ってきます。つまり意思決定も早いですが、メール作成も早いのです。ビジネスメールを短時間作で作成する能力の維持には、時にはエッセイをできるだけ短時間で作成して添削に提出する練習も良いと思います。

英語で新しい知識を得る。講座によっては英語力3技能(Writing,Listning,Reading統合)の維持も可能

海外の大学によるMOOC(Massive Open Online Course)をお勧めします。MOOCとは、各大学が開設しているネット授業で、無料の講座も多数あります。英語力維持に加えて、知識も吸収できる一石二鳥の方法です。

多種の講座がありますので興味がある講座を見つける事ができます。ただし、大学の授業なので講義内容に関する基礎知識は必要だと思います

受講期間も2週間程度の物から数カ月を要するものまで多様です。「MOOC」や「オンライン講座」で検索すれば、各種講座の解説サイトが見つかります

受講例

MOOCの一つであるcourseraでの2週間の講座の例をお話します。講座は無料講座のリストの中から選びましたが、終了証の発行を希望する方は最初から有料で参加する必要があります。

講義は全て英語で、10分程度のビデオ講義が約30個ありました。途中で中間テスト(択一式)が数回あり、これに合格しないと先に進めません(不合格の場合は再試験を受ける)。テストがあるとなると講義を真剣に聞くのは人間の性ですね(笑)。

ビデオ講義は何度でも、どの箇所からでも再生できます。さらに講義の全文も表示されますので聞き取れない部分があっても英文を読めば理解は容易です

全ての講義と中間テストが終了したら、課題レポートを作成して提出します。

最後に、他の受講生の課題レポートを採点して評価コメントを記述します。これは4件以上実施する事が講座の合格要件として指定されていました。

英文レポートには、標準様式があることを知りました。例えばフォントとサイズ、余白や行間スペース、引用文献の記述方法等です。「Essay format」で検索すれば詳しく説明している海外サイトが多数見つかります。私は標準様式を自己流にアレンジしてレポートを書きましたが、レポートの成績は良かったので、様式にこだわる必要は無いようです。

上記からおわかりのように、MOOC講座では英語は授業を受けるための道具なので、自然に英語力が維持できる良い方法だと感じています。

注:課題レポートや中間テストの扱いは講座によりまちまちです。例えば、課題レポートが無い講座、講座専用の掲示板に課題に対する自分の意見を書き込んで、その後に他の生徒の意見を読ませる講座、無料だと中間テストは提出しますが採点されず、そのまま次に進める講座、などです。

まとめ:一工夫してネットを使えば、効果的に英語力が維持できます

Speaking,Writingに注目して、ネット英会話、ネット英文添削、MOOCと、効率的な英語力維持方法のヒントをご紹介しました。アラ還暦となって仕事が変化し、海外ビジネスから遠ざかる方も多いと思いますが、身に着けた英語力は維持していきたいものですね。同じ境遇の方々のご参考になれば幸いです。

留意いただきたい事項

基礎知識や適した勉強方法には個人差があると思います。皆様が勉強方法を決める際は、ご自身の責任と判断で行っていただくようにお願いいたします。

MOOCに登録した名前や、作成した課題レポートは複数の受講生が見る事になりますので、ご自分のお名前の取り扱いについてはご自身の責任と判断で行っていただくようにお願いいたします。参考までに、私が評価した課題レポートは無記名が多数派でした。

COURSERAはコーセラ、インク(アメリカ合衆国)の登録商標です。